薬剤師の取り組み事例

先月の第26回日本医療薬学会と先週の第49回日本薬剤師学術大会に参加してきました。

ここのところ「薬と健康の週間」が近いこともあって「薬と健康のつどい」や「健康まつり」へ積極的に参加しているので、いろいろと取り組んでいるつもりになっていましたが、「目からうろこ」でしたので、二つ紹介いたします。

 

医療薬学会のテーマは「明日をつくるチーム医療」でした。

 

病院のなかの薬剤師の評価が高いと言われている理由をさぐりたいと思っておりましたが、いくつもの取り組みを拝聴でき参考になりました。

そのなかでも印象深かったのは「有害事象と医薬品の因果関係をどのように推論するのか」というシンポジウムでした。

発表者が自分の体験を処方例と患者の訴えから有害事象かどうかを推論していきます。

最終的に医薬品を中止するかどうかを医師へ助言します。

 

薬局でも「手がしびれるんだけど」といった患者からの訴えがあります。

その時に添付文書をみて判断というだけでなく「有害事象なのか」或いは「なんらかの疾病による症状なのか」を薬剤師の視点で考え、

医師へフィードバックしていくことができれば、薬剤師としての職能を生かすことができます。「薬学的臨床推論」という本がでているそうなので、勉強をしてみようと思いました。

 

また、日薬学術大会のテーマは「プロフェッションを追及する」で、いろいろと取り組みが発表されていましたが、今日は「検査値と疑義照会」の取り組みについて紹介したいと思います。

 

この取り組みは病院前の「薬薬連携」の話と考えておりましたが、実はもっと積極的にとりくむこともできるんですね。 

「あなたの検査値を教えてください。お薬のアドバイスに活用します」といったポスターをつくり薬局待合室に貼っておきます。

それを見た患者さんが市民検診や血液検査のデータを持ってくることで、服薬指導がより個人にそったものになるのです。

 

医師とのコミュニケーションもできます。

 

もちろん検査値の見方を勉強しておかないといけませんね。

 

富永敦子